【ざっくりいくら?】見積りの極意【トラブル回避】- だれプロラジオ書き起こし#36

橋本:皆さん、こんにちは。パラダイスウェアの橋本です。

中島:中島です。

古長谷:古長谷です。

橋本:だれプロラジオ第36回のテーマは何でしょうか。

古長谷:「ざっくりいくら?」と言われたときの見積もりの極意、です。
 

見積もりの難しさ

橋本:「ざっくりいくら?」というのは、すごくよく聞かれますね。

中島:よく聞かれますよね。

橋本:これはプロジェクト開始前の、一番の落とし穴と言っても過言ではないのではないかと思います。

中島:そうですね。まず、聞き方が気に入らないですね。リスペクトがないでしょう。それでご飯を食べている人に、「ざっくり幾ら?」というような聞き方はどうかと思います。聞きたくなる気持ちも分かりますが、ざっくり幾らかは、検索すれば大体分かるところもあるでしょう。例えば、僕らのようなロゴなどというのは、検索すれば出てきますよ。

橋本:相場は出てきますね。

中島:どのぐらいの能力のある人にこれを頼んだら幾らかというようなことは調べれば分かるのに、調べもせずに聞いてくるところが僕は少し気に入らないです。
 

見積もりの落とし穴

橋本:古長谷さんは「ざっくりいくら?」と聞かれたらどうしますか。

古長谷:私はプロデュースやブランディングなので範疇が幅広いんです。それこそ「予算に合わせて」と言うときもありますが、「これから予算を取るから」というときもあります。「ではお話を聞きましょうか」ということでヒアリングに行くと、みっちり1時間以上聞いて要件定義に突入しているし提案も必要になる。これは本来であればコンサル費が発生するぞ…というところをどこまで無償でやるかという点ではいつも迷います。

橋本:そこだと思いますね。要件定義は、どうしたって前出しになってしまいます。例えば、出す見積もりが「100万円で前後しても数十万円です」というような話だったら、個人だと少し厳しいですが、企業であれば吸収しやすいのではないですかね。

しかし、システム開発の場合というのは、この要件がぶれると、6000万-1.2億円くらいに見積もりとのズレが積み上がってくる。後々になって、「3億円になります」というケースも普通にあるわけです。最初にざっくりで出すのと大きく変わる。見積もりというのは独り歩きをするものなのです。予算確保のために、まずは仮の概算に行く前の概概算というような言い方をしますよね。

古長谷:概概算は使います。

中島:使うのですね。

橋本:「概概算ですよ」と言った1億円がプロジェクトが始まったら、「これ全部1億円でできるよね」というような感じに変わることもあります。

今までの話で分かると思いますが、このねじ込み式は誰も幸せになりません。買いたたいてやった、というような感じで丸め込もうとする発注者もいますが、それは最終的に失敗します。失敗するし、失敗をカバーしようとすると、最初の見積り額より最終的な金額は大きくなるはずです。

プロジェクトは進んでしまっているので、リカバリーしようと思ったら費用が余計にかかるのですよね。最初から正しいやり方でやっておけば収まったプランでも、そうではなくなってしまうので追加予算がかかってしまうのです。そういう場合は、大体実施している受託側のせいにするのですが、結局そういうところとは、今後どこも仕事をやっていこうと思わないでしょう。

中島:そうですね。

橋本:最終的に、ねじ込み式の発注は誰も幸せになれません。大事なポイントは、言ってしまうと身もふたもないのですが、経験則のようなものがあるのということです。こういうシステムを作るなら、大体これぐらいでいけるだろうというのがプロジェクトを200件ぐらいやってくると身に付いてくるのですが、普通はそうはいきませんよね。

中島:いきません。

橋本:いかないので概算ですが、概算を出すためにちゃんと資料を準備するという考え方が大事です。そうすると、さっき古長谷さんが言ったとおり、要件定義の先出しになってしまうのです。けれど、そこをやっておかないと受注したときにすごく大変なことになります

古長谷:自分が辛くなるからやる、というようなことですね。

橋本:そうです。だから一度、お客さんのところにヒアリングに行って、「今日確認したいのはこことここです」と言います。「こことここが変更になる場合や別途協議した結果でどうなるかはちゃんと詳細な見積もりのほうでお伝えしますので、そちらが正式な見積もりですよ」というふうに伝えるのです。伝えるけれど、伝えてもまた数字が独り歩きするので、出す見積書の中に前提条件を全部書いておくのです。

中島:なるほど。

橋本:この見積もりは、先日もらったPDF の要件リストの中から抽出して、「こことここが変わったら大幅に変わりますし、こことここが変わらなくても正式な詳細の見積もりを出します」というふうに見積書に書けばいいのです。

中島:なるほど。

古長谷:一つの見積もりの中に入れておかないといけませんね。別紙にするといけませんよね。

中島:それは駄目です。

橋本:それは常にやっておかないといけません。人というのは、いつのタイミングに何をセットでもらったかなんていちいち覚えていません。「あのときに出してきた要件はこれだったではないですか」というような話ができなくなってしまいますから、一つのデータにまとめて書いておかないといけません。ですので、見積もりをするときは見積もりのための準備をしっかりすることですね。

中島:要件とセットで見積もりを出すということですね。

橋本:詰まっていないところは、ここはまだ詰まっていないので受注したらここの詳細を詰めるので、詰めた後に正式見積もりを出しますよという感じです。
 

見積もりのコツ

橋本:予算取りの時期などは社内がある種、お祭りのようになっているので、年度予算が固まるまではみんな、「よっしゃ、取りに行くぞ、今年はこれをやるぞ」という感じなのだけれども、固まってから再調整すると今度は予算の奪い合いになります。

当然バッファは乗っかっているのですが、みんなそのバッファを取りに行くから、バッファ予算の奪い合いになって領土争いになってしまうのです。

中島:なるほど。領土争いですか。同じ国なのに怖いですね。

橋本:そうです。けれども、特に日本は事業部が平行で並んでいるから、ここの部長同士の仲が悪いなど、いろいろなことがあるでしょう。そういうところに踏み込まないために、やるべきことがあります。

まず、概算のときはリスクがあるから少し高めに出します。これをどういうトーンで言うかは相手との信頼関係によって変えていきます。Aパターンとしては、「多分1億円でいけるけれども正直なところ現時点ではすごくリスクがあるので、5000万円を上乗せして1.5億円で予算を出しますから、予算はここで確保しておいてください」と伝えます。すでに関係ができている方ならBパターンで「恐らく1億円でいけるし、若干上振れしても1.2億円でいけるから3000万円のバッファはありますよね」というやり方をしてみる。そうすると担当者はすごく仕事がしやすくなるのです。

中島:予算を取りに行く人が取りやすいプランにしてあげるということですね。

橋本:そうです。

中島:なるほど。
 
見積もりの極意:まとめ

橋本:では、見積もりの極意ですね。

一つ、見積もりを出すときは、概算見積もりなのか、詳細見積もりなのか、何の見積もりかを正式に伝えるということです。特に、その概算見積もりを出すときは前提となっている資料が何か、お客さんからもらった要件資料は何かというのを書いて、「こういうパターンならこういう予算に収まりますよ」と書きます。あとは、バッファを少し上に乗せてもいいですし、担当者が信用できる人だったら「バッファを乗せています」と言ってもいいかなと思います。

一つ、ビジネスで見積もりのやりとりをするときは、おおむねその予算確保のために概算をとらないといけないパターンが多いので、予算を通す人の立場になって、内訳をちゃんと書いたり、バッファが乗っているのであれば乗っていますとちゃんと伝えたりするなど、そういうことで概算予算を通します。予算というのはちゃんと立てると信頼にもつながります。

中島:そうですね。

橋本:ちゃんと準備をして進めることが大事かなと思います。では、だれプロラジオ第36回のテーマは何でしたか。

古長谷:「ざっくりいくら?」と言われたときの見積もりの極意、でした。

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橋本:お願いします。

中島:それではまた、次の動画でお会いしましょう。ご視聴ありがとうございました。

橋本:ありがとうございました。

 

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