【アンマッチ】使えないヤツになるな!【適性を探せ】- だれプロラジオ書き起こし#14


 

使いないヤツになるな!

橋本:皆さん、こんにちは。パラダイスウェアの橋本です。

中島:中島です。

古長谷:古長谷です。

橋本:だれプロラジオ第14回。今回のテーマは?

古長谷:「使えないヤツになるな!」、キャリア形成についてですね。

橋本:そうですね。打ち出しはそういう感じなんですけど。キャリアをどう考えるかですね。「使えないヤツ」ってなんですか?(笑)

中島:使えないヤツですか。

橋本:僕、使えないヤツって表現、実は嫌いで。じゃあ、使うなって話なんだけど(笑)

中島:そうですよね。

橋本:「使える」、「使えない」って勝手な言い分じゃないですか。

中島:いや、本当に。「お前が使えてないだけだろう」って話。

橋本:そういうのもあるし、人って「使える」、「使えない」で判断しちゃだめじゃないですか

中島:いや、本当そうですね。

橋本:でも、「使える」、「使えない」っていう判断軸自体はありますよね。

中島:まあ、まあね。

橋本:例えば、プロジェクトの一局面において「使える」、「使えない」って判断は、例えば、PM としてはしないといけないわけですよ。

中島:うん、そうですね。

橋本:そういう場合は「アンマッチ」という言い方を僕はよくするんです。

中島:アンマッチ、そうですね。
 

アンマッチとは?

橋本:これは、会社経営とかマネージャーやってる人は、みんな実例を知ってると思うんですけど。A現場やA部署でまったく芽が出なかった人が、B部署に行った途端に生き生きしてすごくパフォーマンス上がったみたいな話ってあるじゃないですか。

中島:ありますね。ありますよ。

橋本:僕も若い頃、「そう見られてたんだろうな」っていま振り返ると思う時代があったんですよ。一時期はソリューション営業をやってたりなんかして、今はその経験が活きていたりするんですけど、その頃の上司って必ずしも僕をいい評価にしてなかったんじゃないかと。実際はわかんないですよ、聞いたことがないからわかんないんですけど。

で、プロダクト開発をやらせたら、「なんかこいつ生き生きとやってるし、向いてるんじゃないか」みたいな感じで、そのあとずっとそのポジションにいたので。多分、そういう評価だったんだろうなと思ったりはしますね。だから「アンマッチ」っていう言い方をします。あと、アンマッチに関連して言うと、我々は人生あと何年働かないといけないんですか

古長谷:気が遠くなるほど。

橋本:30-40年は働かないといけないわけですよね

中島:そうですね。

橋本:70歳とか75歳、死ぬちょっと手前ぐらいまでは働かないといけなくて。年金というシステムに頼れないということはみんな思っていることですけど、そういう問題がありますよね。

そうなってくると、「若いうちはバリバリやりますっていうのを20-30代でやって、40代で一旦落ち着いて、後は偉くなる」みたいな今までの人生コースみたいなのあるでしょ。こういうの、もう通用しない時代になってるんですよね。

中島:そうですね。

橋本:その観点でアンマッチについて言うと、僕がプロジェクト何百件ってやってる中で、40代や50代以降のアンマッチが結構深刻な問題として出てきてます

中島:つらいですね。

橋本:僕は何歳でもやり直せるとは思ってるんですけど、リカバリーの精神エネルギーが結構大変なんですよ。例えば、「ドラクエ」って転職できるじゃないですか。

中島:できますね。

橋本:「ファイナルファンタジー」もできるけど。転職システムってのがあって、例えば、「戦士」って戦う戦士がいて、戦士でレベル何十になってスーパー強くなって、第一級の戦士になったんだけど、途中で「俺、やっぱちょっとキャリアとして”魔法使い”になりたいとというケースもあるわけですよね。「魔法も出してみたいなぁ」とか思ったとするでしょ。それで転職すると、レベル1からなんですよ。

中島:1からですね。

橋本:例えばだけど、ドラクエってパーティ組んでやるんですけど、自分が戦士の時に「この魔法使い、超使えねえな」みたいに思ってる時期があったとすると、転職すると自分はそこからやり直さないといけないんですよ。ちょっと職種を変えると。専門性を変えると。

これって IT とか、これからの変化が激しい時代においては誰でもそういう可能性があって。例えば、ある会社で営業やってて、めちゃくちゃ売って「組織のトップです」みたいな人が「俺ちょっと起業してみたい」ってやると、起業家レベル1から始まる。

中島:そうですね。

橋本:でも、そうでしょ?

古長谷:そうですね。

橋本:年齢や経験を重ねると、このギャップにまず耐えられなくなっていくんですよ。自分が戦士としてレベル50までくるに至る努力の量を知ってるわけなので。魔法使いで同じレベルか、一般的に通用するレベル、レベル30ぐらいまでに上げるのにどんぐらいの努力が必要かってなると、相当大変な判断になります。やっぱり50歳とかでそれを思い切れる人って相当凄い。その判断ができるだけで凄い人だと思うんですよね。

中島:そうですね。
 

キャリアチェンジは簡単なものではない

橋本:だから、若い人にキャリアの話するときに、肩書きとか評価を求めて20代や30代を頑張るっていう気持ちはわかるんだけど、そこでなんかのポジションに落ち着いてしまうと、潰しが利かなくなる。そこで例えば、大企業とかだと1,000万円とか1,500万円とか結構いい給料もらえるようになったりとかすると、もう新しいことにチャレンジするたびに400万円から出直しですって話になるので。

中島:しんど過ぎてね。

橋本:それはね、なんか。エンジニアとして頑張るから、若い頃書いてたからもう一回やり直しだってやるんだけど、同じ年収レベルに戻すのにやっぱり時間がかかる
 

キャリアチェンジについて

中島:この間ね、「スター・ウォーズ」の話でドキュメンタリーみたいなの見てて、ミレニアムファルコン号のモデリングを最近やってるのが日本人の方で。その方は、今はもうディズニーの結構、中枢のところで働いてるんですけど。

キャリア的には40代ぐらいまで営業をやってたんだけど、「やっぱ、自分やりたいことやりたいわ」って言って、モデリングを勉強して今のとこまで行ったみたいな話があって。スッゲー!みたいな。

橋本:そういうのって、アメリカとかだと、結構、別に多文化がいいとかそういう話じゃなくて、ある程度ブルーカラーの人が仕事を頑張って、お金貯めて大学入るみたいなのって良くあることだし、それを投資として見て、「大学を卒業して専門的なことを学んだんですね、じゃあ、この仕事をやってください」みたいなのが一般的じゃないですか。

でも日本て、まだまだ、社会が固定化されてるので、20代の時に出た大学は何かとか、そういうので見られがちじゃないですか。もうちょっと専門性を学び直すみたいなことをやる人が増えるといいですね。IT なんかはだいぶそうなってはいると思うんですけれど。

ただ、新しくキャリアをやり直すことがどんぐらい大変かっていうことを、「プログラミングスクールに通って年収1,000万円目指そう!」みたいなことを言っている人達は、誰も考えてない。それは、そんな簡単なことではないので。

そこのチャレンジをちゃんとリスクを把握してやる。キャリアとか変えるとね、失恋、離婚とかあるじゃないですか。そういう人生的なショックに耐えられるかどうかみたいなのもね。割と試される感じですよね。

中島:そうですね。だってこれ、ものすごい個人情報ですけど、橋本さんだって起業するって言ったら離婚しちゃいましたもんね。

橋本:そうですね(苦笑)。
 

マッチとアンマッチ

中島:アンマッチってすごく不幸だし。

橋本:そうなんですよ。

中島:自分が「今のポジションでアンマッチだな」って感じるぐらいの、自分を俯瞰で見れる人ならいいんですけど、そうじゃない人いっぱいいるじゃないですか。

橋本:そう。「自分がマッチしてる」っていう状態を知らないと、アンマッチかどうかがわからない

中島:そうなんですよ。

古長谷:タイトルコール直後から、わりと温度差を感じてるんですけど、多分、お二方とも優しくて、「これにはマッチしてないけど、これにはマッチするだろう」みたいな、「マッチするものがある人」を見てるんですけど。マッチしない、マッチしない、マッチしない、みたいな。心根がもう使えないというか、そういう人もいますよね。

橋本:僕はたくさんいると思っています。日本人て、「働かないと生きてはいけない」みたいなふうに思ってる人が多いですよね。だけど海外行くと、特に中東とか行くと何にもしていないおじさんが一日中道ばたにいたりする(笑)。

中島:いますね。「こいつ、この店のやつだと思ってたけど客なのか」みたいな。「ずっとこのカフェのこの席にいるな!」みたいな。

橋本:そう、そう。しかも毎日ね。

中島:そう。

橋本:僕はそういう人は居ていいと思っています。僕は。でも、そういうおじさんを注意深く見ていると、近所の子供の面倒見てたりとか、あとは一生懸命働いて帰ってくる人をもてなしたりしてるわけですよ。そういうのは多分、親戚とか近所のお兄ちゃんとかだったりするんだと思うんだけど。だから、この人が何の存在意義もないわけではない

中島:そう、そう、そう。

古長谷:最初に入った上場企業だと、割とそういう人が潤滑油になってくれるというのはありました

橋本:そう、そう、そう!

中島:ある、ある、ある!

橋本:企業にも「道ばたのおじさん役の人」いる(笑)。

中島:いるんですよね。仕事はグチャグチャなんだけど、この人いるとすごい雰囲気良くなるなっていう

橋本:ある、ある。昔ながらのね。大企業には、そういう人いっぱいいたんだけど。

古長谷:「上の人とツーカーだから、言っとくとわ」みたいなのもありますね。ただ、中小企業とか、フリーランスとか起業界隈だと、もうそんな人がチームに入ったら、もう大変!みたいな。

中島:まあね。

古長谷:余裕がないですからね。

橋本:だから今はもう、本当に生産性がとにかく求められるので。そういうおじさんはどうするかっていう問題はあります。ただこれ、社会の話だと思うんですよ。

中島:そうですね。社会の話ですね。

橋本:一つのプロジェクトで見れば、アンマッチの人と、(前の回で話した)悪い人、根性ひねくれてる人を入れたらダメだと思うけど。そういう人は社会に居場所があるべきだとは思ってる

中島:そうですね。若かりし頃は、そういう人間を僕は許せなかったんですよ。「なんで息吸ってんだよ!」っていう。

橋本:トンガってる(笑)。

中島:ですけど、やっぱあるときにそういう方がいて、すごく雰囲気が良くなるなとかっていう。「やっぱ、どこかに光るものがあるんだな」っていうことを学んでから腹立たなくなってきたんですよね。どこか光るものがあるはずだっていう。
 

まとめ

古長谷:今の時代って転職も当たり前だし、副業とか兼業とか、自分でフリーになったりとか、立ち上げるのもわりと垣根が小さくなったので、現状で「使えない」っていうか、「うまくいってない」っていうアンマッチがあっても、他で合うところがあるかもっていうチャレンジはしたほうがいいですね。

橋本:それはね、若いうちにやっといたほうがいい。

中島:そうですね。

古長谷:生産性がとかいうので、すごい息苦しいかと思いきや、反面、自由になったっていう、いい時代でもあるのかな

中島:そうですね。

橋本:そうだと思いますね。だから、「使える」、「使えない」だけで判断すると、どんどん社会が窮屈になって、結局、そう人のパフォーマンスって本当に出てるんですかね?みたいな話になる。

中島:やっぱ、どんどんギスギスしていきますよね。

橋本:ゴッサム・シティになっちゃう。

中島:ゴッサム!ですね。確かに。そうすね。

橋本:だから、いろんな単位があって、新しいことにチャレンジするプロジェクトとかでは、やっぱり、そのアンマッチの人はできるだけ長くいないようにする。わかった時点で自分も引いたほうがいいし、メンバーに言う場合は配置転換とか、外れてもらうというのはやらないといけない。

中島:そうですね。

橋本:だけど、会社全体で見たときにどうかとか、社会全体で見たときにどうかっていうのは、またちょっと違う話なのかなというのがありますね。

中島:そうですね。

橋本:ということで、キャリアの話はね、今後もいろいろと話をしていきたいと思います。第14回だれプロラジオラジオを終わりたいと思います。ありがとうございました。

中島:ありがとうございました。

古長谷:ありがとうございました。

 

Hashimoto Masayoshi
橋本将功
IT業界24年目、PM歴23年目、経営歴13年目、父親歴8年目。Webサイト/Webツール/業務システム/アプリ/組織改革など、500件以上のプロジェクトのリードとサポートを実施。その経験を元に、誰でも簡単に効果的なプロジェクト運営を行うことができるツール「マンモスプロジェクト」を開発した。世界中のプロジェクトの成功率を上げて人類をよりハッピーにすることが人生のミッション。