ヤバいPM とは?
橋本:はい。みなさんこんにちは。パラダイスウェアの橋本です。
中島:中島です。
古長谷:古長谷です。
橋本:だれプロラジオ第18回は。
古長谷:はい。「要注意人物!ヤバいPM の見分け方」です。
橋本:はい。
中島:はい。
橋本:ヤバイPM ね。なんかこの話題もね、ちょっとネットで話題になった…。具体的な話はしないですけど、やばいPM って関わった人の人生を滅茶苦茶にするので、本当に気をつけたほうがいいですね。
中島:ヤバイPM 、僕はもう何年もそういう人と仕事してないですけど。この間、具体的なソースは出さないってっさっき仰いましたけどね、twitter とかで回ってたやつあったじゃないですか。いやー、なんかもうホラー映画を観ているようで。
古長谷:あれはホラーでしたね。
中島:うん。
橋本:ただ、僕もう IT業界に20年いるんですけど、割とよくある話ですね、あれは。最近は減った。すごく減りました。昔は業界自体がすごく未熟だったので、あと、技術が比較的シンプルだったんですよ。単純だったので、まあ言い方あれですけど、ホラ吹いてね、仕事を実際にやる人に適当に振って、自分だけ利鞘とるみたいな人は多かったんですよ。そういう会社も多かった。
だけど今もう技術が複雑だし、もうホラが通用する時代でもないので、例えば新規事業とかで「こういうことをやりたい」と言ったとき、普通の会社は相見積り取るじゃないですか。そして高すぎるところと安すぎるところはなんか理由があるので…っていう判断を普通はするんですよね。
中島:そうですよね。
橋本:だけど、そういう商習慣も昔はそんな一般的じゃなかったので、普通の企業公式サイト作るのに「3,000万円です」とか。あったじゃん。
中島:ありましたよ。
橋本:ね。それでうまくいってた会社や人も沢山いて、未だにその頃のノリで仕事してる人って世の中にいるんですよ。市場自体は、今は大きいから、なんかのらりくらりやってる人とかいて。気をつけなきゃいけないのは、そういうのらりくらりとやって他人にその責任とかを擦りつけて生きていってる人にぶつからないことですよ。
中島:そうですね。
橋本:間違ってぶつかった時にちゃんと見分けられるようにすること。僕は経営者だし、他の他の PM に引きずられることもあるでしょう、だから見分けるのは大事なんです。古長谷さん、目が遠くなってるけど大丈夫(笑)。
古長谷:眩しいなー。
橋本:(笑)みんなね、どこかしら全員、向こう脛に傷はあるんですよね。
中島:ありますよね。
橋本:こういう話はね。
古長谷:致命傷にならないためにはいい仲間とかメンターがいいのかなってね。一歩間違えてれば傷どころじゃなくてっていう。
中島:そうですね。
橋本:古長谷さん、最近本当に致命傷になりそうだったからね、危なかったよね。
中島:いやー、本当。
古長谷:何回かありましたね。でもそういう人は多いんでしょうねと思います。
橋本:多いです、はい。大企業の中にもいるんだけど、大企業の中だと色んな制約が入るからそんなに悪い部分が出にくいけど、中小企業とかフリーランスとかでそういう人とかって責任を擦り付ける側の人も擦り付け先がないから、それに関わっちゃうと、モロで食らうんですよ。
金払うって言って払わないとか、自分の客の言うことばかり聞いてそれを全部メンバーに投げつけるとか。今でもそういう人がいて、僕はさっき言いかけた話は何かっていうと、PM って別のプロジェクトに引っ張られることがあるので、組むPM をちゃんと見分けないといけないです。そして、見分けるポイントがちゃんとあります。
中島:はい。
古長谷:はい。
橋本:これを皆さんお伝えしたいなと思います。
ヤバいPM の見分け方
橋本:僕が絶対に見るポイントは、案件の長さ。過去に関わった案件がどれくらい続いているかっていうのを見ます。PM って案件を統括する人じゃないですか。そこでちゃんとバリューを出していれば、そんなに短い案件がたくさんあるわけじゃないんですよ。
中島:あー、なるほどね。
橋本:前もお話したと思うんですけど、プロジェクトマネージャーって世の中に少ないので、企業やお客さんもいいプロジェクトマネージャーを捕まえたら離してくれないですよ、なかなか普通はね。
だから基本的に短い案件ばかりの人は、例えばデザイナーとかはフェーズが短いってのが決まってるからどうしたってそうなるわけですけど、プロジェクトマネージャーは案件に紐づいてる人だから、その人のキャリアが短い案件ばかりだと絶対何か問題がある。
これは明確に第1のポイントです。第2は、すごくプロジェクトマネージャーという仕事にまつわる誤解の部分もあるんですけど、自分で手を動かす人かどうか。
中島:ああ。
橋本:プロジェクトマネージャーを「仕事を振る人」だと勘違いしている人がいる。
中島:おお。
橋本:いないですか?
中島:いやいや、います。
橋本:いますよね。そういう勘違いをしている人とは組んだらだめ。PM ってめっちゃ手動かすでしょ?
古長谷:めっちゃ手動かします。
橋本:例えばその案件の要件をちゃんとまとめるとか、デザインとかをディレクションするのもそうだし、素材作ったりとか。だってね、プロジェクトマネジメントツールをいじってちゃんと計画立てるのも、ものすごく手動かさないといけないんだけど、そういうところを手抜きする人は極論「誰かがやってくれるだろう」と思っているので。
中島:思ってるでしょうね。
橋本:あるいはやらなきゃいけないことが見えてない。単純に仕事ができない人っていう可能性が高いので、自分で手を動かせない人はダメですと。僕は受託で PM としてプロジェクトに入っていくことが多いわけですよ。そこをすごく見られてるなっていうのは思います。エンジニアとかデザイナーって手を動かさない人って絶対信用しないので。口だけの人って絶対信用しないですね。
中島:そうですよね。
橋本:一番最初にそこ見られてるっていうのはすごく意識してます。現場の人に信用されないと PM って仕事ができないので。まずその現場のエンジニア、手を動かすところをちゃんと確認してもらうっていうのは大事ですね。彼ら彼女らが PM を外すとかっていうことは普通あんまりないけど、そこがちゃんとうまくいかないと案件も回せないです。
中島:信頼してもらわないと、っていうね。
橋本:うん。ですね。まあこの2つでね、相当見極めはつくんですよ。
古長谷:結構数字を明確にしてくれない、「そんなプロマネいるんだ?」って感じの人もいますね。予算を知らないとどれくらい動いていいかとかわからないし、納期もちゃんと教えて欲しいのに、結構ゴニョゴニョっとする人がいますね。自分がお願いする時も依頼される側になる時もあるので、数字的な部分をはっきりできるかは大事だと思います。
中島:そうですね。
ヤバいPM の見分け方の基準
橋本:明確にわかるんですよ、分かれるんですよ。
中島:へー。
橋本:短い案件ばっかりの人と、期間ががっつり、がっつり、がっつりみたいな人で。
古長谷:短いってどれくらいの感覚なんですか?
橋本:僕は1年未満かどうかを見てますね。
古長谷:やっぱりそうですよね。1年を一緒に過ごせないということは何かしらあるからってことですね。
橋本:そうそう。うん。まぁ案件自体が短い事ってよくある。あるはあるよね。
古長谷:あります。
橋本:だけどそればっかりっていうのは明らかにおかしい。
中島:そうですね。
橋本:ライトなプロジェクトだってあったりするから。
中島:そうですね。
橋本:いま僕がお世話になっている会社とかね、受託なんだけどめっちゃ長いよね。
中島:長いですよね。ほんと長いですね。
橋本:やっぱちゃんとやってればそういう風に普通はなる。まあ契約行為なんでお互い満足しているかどうかで結局決まるから、長ければいいというものでもないけど。
中島:そうですね。
橋本:別に途中で変わること自体は全然悪いことじゃないんだけど、結果としてやっぱ期待に答えてないと短い案件ばかりになるよねっていう。
古長谷:ある程度の規模のプロジェクト1つ仕上げるとなったら、最低やっぱり1年間っていうのは重要な期間になりますね。お客さんと詳しい話をして説明して内容に納得いただいたら、じゃあ1年で立ち上げましょうかってなるので、ちょっと何かお店を作ろうかくらいの半年の案件ももちろんあるんですけど、それくらいだとそんなに大してボリューム、プロマネじゃないです。
橋本:そうそう、そうね。あと、プロマネのスキル感の一定の基準について僕は明確にこれ以上、これ以下ってあるなって思っているのが、50人月以上と50人月以下ってプロジェクトの複雑さが全然違うんですよ。
50人月って、例えば人月100万円でカウントしたら、5,000万円の案件を回せるかと、5,000万未満までかで結構はっきりと分かれる。別の回でも、プロマネのスキルレベルの伸ばし方みたいなのがお話できると思うんですけど、一定の成熟度に達してない PM を50人月以上のプロジェクトにアサインすると潰れますよっていう。
もし育てたいのであれば30人月ぐらいのプロジェクトをきっちり回せるようになってから、「段々ここのスキルを上げていきましょう」みたいな教育プランを設計できるとすごく伸ばしやすいのかなと思いますね。
ヤバいPM の対処法
古長谷:今回でいう要注意人物、ヤバいPMの見分け方と、見分けて「あ、やばい奴だった」ってなった時の回避ポイントを1つでも教えてもらえたらと思います。
橋本:わかりました。まずは逃げ方。これはね、ヤバいPM はまず間違いなく契約をちゃんと巻いてないです。それはヤバいPM とお客さんの間で明確な契約が無いはずだし、ヤバいPM と自分の間にも労働契約的なものが業務委託契約なりの契約が無いはずので、「これこれこういう理由で今回僕はプロジェクト抜けます」と言って離れる。「言われてた話と違うし」と。そうすると、相手は絶対ごねてくるんですよ。ごねてくるんだけど、明文化されてない契約がない限りは、ごねても無駄なので。
中島:そうですね。
橋本:悪質だと思ったらすぐ弁護士を立てましょう。
古長谷:はい。
橋本:そういうヤバい人って「話せばわかる」って言ってくるんですけど、要は丸め込む技術しかないわけなので、それは絶対回避しましょう。基本的に文面のみの受け答えにして、それでもなんかね、嫌がらせしてくるとか場合によっては何かもっと直接的なことをやってくるようだったら、すぐ弁護士、内容証明。
中島:内容証明。
橋本:ってやるともう一気に黙ります。
中島:そうですね。
橋本:ヤバいPM っていうのは、仕事や責任を全部他人に渡して安い金で使えるっていう考え方、つまり「犠牲者」を常に探してるんです。本人にマネジメント能力がないからそのやり方しかできないんですね。その犠牲者だと思ってた人が対抗してきて、そこにものすごくコストがかかると思ったらペイしないんですよ、この人自身が。だから対抗することで「ペイしない」と思わせることがすごく大事です。
中島:なるほど。
まとめ
橋本:はい。ヤバいPMの見分け方は、
1つ、キャリアの中で短い案件ばかりの人は要注意ですと。
1つ、自分で手を動かさない人は危ないので気を付けましょう。
そして、逃げ方。契約をちゃんと結んでないと思うので、結んでたらその内容について異議を唱えないといけないので結構面倒くさいんだけど、基本的に文面でやりとりして条件が例えば契約の中身と変わってるみたいな話があれば、それを理由にして撤退ラインをちゃんと決めて逃げると。
直接嫌がらせとかをされた前は弁護士をすぐ立てると。そのヤバいPM みたいな人を手伝っちゃうとヤバいビジネスの片棒を担ぐことになるので、他の人に迷惑を掛けないためにも手を放しましょうというお話ですね。ということで第18回。
古長谷:「要注意人物!ヤバいPMの見分け方」
橋本:でお送りしました。はい、ありがとうございました。
中島:ありがとうございました。
古長谷:ありがとうございました。