【利点とリスク】ぶっちゃけ、起業ってどう?【自分にあったキャリア】- だれプロラジオ書き起こし#25

橋本:みなさんこんにちは、パラダイスウェアの橋本です。

中島:中島です。

古長谷:古長谷です。

橋本:だれプロラジオ第25回は?

古長谷:ぶっちゃけ、起業ってどう、です。

橋本:で、始めましょう。緊急事態宣言がようやく明けて、撮影場所がですね、変えてみたっていう感じで仕切り直しなんですけど。
 

ぶっちゃけ起業ってどう?

橋本:今回のテーマは起業ということで、我々はもう自分で起業してるし。周りって起業してる人いる?

中島:そんなに僕の周りは多くないですね。

橋本:古長谷さんの周りは多いよね。

古長谷:結構多いですね。

橋本:僕もネットワーク的には起業してたりとか、でも後で起業ってどういうものかっていう説明はしようと思うんだけど、個人事業主も起業なので。

中島:あ、そっか。そうですね。であれば、多いですねかなり。

橋本:僕自身の知り合いはスタートアップ起業家であったりとか、中小起業の経営者であったりとか、大企業のマネージャークラス、経営層とかもそれなりにそれぞれいて、これ全然違うんですよね、やることはね。個人事業主、中小起業、スタートアップ、大企業。僕が起業した時ってもうかれこれ10年近くなるんだけど、起業ブームがあったんですよ。

中島:そうでしたね。ありました。

橋本:ありましたよね。僕自身は起業ブームとはあんまり直接の関係はなくて、起業ブームになったときに自分のね、キャリアのことを考えたときにどういう選択肢があるのかっていうのは触れる機会にはなったのでよかったんですけど、人によって起業のイメージが全然違うからそこら辺は整理しとくとね、知っておくといいのかなというのは思ったりします。
 

起業ブームと、その終焉

橋本:どうですか起業のイメージ。

中島:そうですね。ちょっと古い言葉になると独立とかね。

橋本:そうそう。

中島:感じでしたよね。

橋本:僕らはそういう世代ですよね。

中島:やっぱりデザイナーも独立して事務所構えると一人前、みたいなイメージがありましたね。一人でやっていく、独り立ちするみたいな。割とデザインやってる人間なんかは最初っから独立することを念頭においてやってる人間は結構多いので、業界として抵抗が強い人は少ないかなと思いますね。

橋本:デザインはそんなイメージありますよね。ウェブもいつかは制作会社立ち上げるみたいな感じありましたよね。デザイナーの方で制作会社やる方もいると思うんですけど。僕も今もう44歳ですけど、40歳過ぎたら制作会社自分で立ち上げるぐらいやってもいいかなぐらいの認識しかなかったんですよ、元々は。だけどそのスタートアップっていうのが10年前ぐらいにブームになって。

中島:猫も杓子も(ねこもしゃくしも)「起業起業」言ってましたよね。

橋本:言ってましたね。あれ何でしぼんだかってわかります?

中島:なんでですか?

橋本:やっぱり起業で特にスタートアップ起業って何かっていうと、資本をどんどん入れてガーッと使うので、事業を伸ばすのに人を採用したり、広告宣伝費投入したりとか製品開発やってかなりお金を使って伸ばすのが普通なんですよね。

昔ながらの昭和の時代からの起業は投資を少しずつやるもんだったんだけど、シリコンバレーのIT起業は事業のベースを作ってそこに人件費と広告宣伝費をドカッと乗せることで指数関数的に伸ばすビジネスっていうのを作ろうっていう話で、それを輸入してきたわけです、日本は。

ただいろんな前提が違うのでそのまま真似したって、なかなか成功しないわけですよ。そんなに簡単にうまくいったら誰も苦労しないわけですよ。

失敗した時に結構悲惨な目になる人が本当に多くて。そこまで来て、ネガティブな部分をみんなようやく理解したんです。そもそも当時煽ってた人たちって自分でスタートアップやっていない人達なんですよ。

起業する人が増えることによって自分が得するから煽ったけど、実際煽ってみたら精神病んじゃう人とか、人によるけど、経営者って個人保証とかする場合もあるじゃないですか。それやっちゃうと、個人の借金が何千万円、何億円ってなったりするわけなんで。普通のメンタルではいられないじゃないですか。

中島:そうですね。

橋本:外部から資金、ベンチャーキャピタルとか投資機関とかから出資受けると、そのお金で生き延びられる期間って決まってるんですよ。月にいくらぐらい使って、出資してもらったお金で何カ月、だいたい1-2年ぐらいの間で、それを繰り返してずっとこうチキンレースを戦っているような気分になるので、やっぱメンタルやられる人が多い。ようやく今、起業家のメンタルのケアが大事だって言っている人とかも増えてきていますが。その辺りが、ブームとその後で結構違うところだったりしますね。
 

起業の利点と、会社員の欠点

古長谷:私がちょうど橋本さん、中島さんたちと10歳くらい違う年齢層なので、新卒になりたてのころはそれこそ起業ブームだったんですよね。

橋本:そうね、世代的にそうだよね。

古長谷:それなので、私は必ず最初に上場企業に入ろうと思ってたんですよ。で、その後、上場企業なかなか管理職っていうかマネジメントはなれないので、次は中小企業でマネジメントを経験してから独立しようっていうとても手堅い方針です(笑)

橋本:すごくキャリアプランがしっかりしてる!(笑)

古長谷:20歳ぐらいかな、当時から私も起業というか独立しようっていうのが建築学科だったので、いずれは事務所を持つっていうイメージがありました。

クリエイティブって出来る範疇が広いので。建築にこだわらずとも独立するために、ある程度大小の会社や世の中の流れを見て、自分でどれくらいの裁量を持ってできるのかとか、人をマネジメントしてみるみたいな経験をしてから独立をしてフリーランスにしてそれを法人化してって準備していきました。

今コロナの中で売り上げ激減みたいのはなかったのですが。そもそもリスクマネジメントをするために同じ業界だけに仕事を集中してなかったっていうのは良かったと思います。かなり慎重派だったので、準備していると思ったより怖くないかなっていう気はしてます。

橋本:そうね。起業って「生存率が何%」みたいな数字自体は結構日本でちゃんとした統計ってあんまりないんだけど、その起業後の10年生存率が何割みたいな話あるじゃないですか。厳しい世界であることは間違いないんだけど、少なくとも自分で組み立てられる。会社って会社員でもしずっと一生いようと思うと会社の事業に自分を投資しているのと一緒なので、たとえば斜陽産業で定年までね、居続けられればいいんだけど。たとえばその業界あるいはその企業に特化したそのスキルしか持たないで、50歳でいきなり放り出されるとかってものすごくリスクじゃないですか。

中島:潰しが効かない。

橋本:その辺を考えた時にね、起業って一つの選択肢になるかなっていうのはありますよね。どうやって仕事していくかを考えたときに、複数の選択肢があるっていうのは、やっぱり大きいですよね。会社員でね、営業が取ってきた仕事に「やりたくねぇ」って言ったら怒られますからね。普通に(笑)。

どういうことかって言うと、営業のお客さんに対する審美眼というか判断基準が駄目だと変なお客さんの仕事やらなきゃいけなくなるから、当然儲からないしプロジェクトとしてもうまくいかないっていう可能性もあるわけで。

中島:特に受託を多くやってるところなんかはね、かなり営業の審美眼に振り回されますよね。

橋本:だから僕は基本お手伝いする案件は信頼してる人からしか受けないようにしていますよね。

中島:そこ大事ですね、本当に。巻き込まれますからね。

橋本:それはね、参加しちゃいけないプロジェクトの話でもしましたけどね。

中島:概要欄に貼っときましょう。

橋本:誰がその案件を持ってくるかっていうのはすごく大事で、自分が経営者とか個人事業主であれば判断できるわけなんで、受けるか受けないかはね。それは結構起業の大きなポイントかなと思いますね。
 

まとめ

橋本:今出た話の中で、タイプ分けとして個人事業主と中小企業とスタートアップと大企業などがあります。それぞれメリットとデメリットとリスクが違って、個人事業主は自分が食えることが一番大事。老後の資金とか子供の教育費用とかそういうのをちゃんと稼げる仕組みとか人脈みたいなものを作れればいいんですけど、中小企業とか他の人をマネジメントするという要素が入ってくると、自分一人では何ともならない、できないことが結構増えてくるので、人のマネジメントや経営マネジメントっていう概念をちゃんと身につけないといけないです。実は、結構個人事業主の知り合いすごい多いんだけど、こっちを行ったり来たりする人が結構多くて。

中島:へえ。

橋本:やっぱり他人をマネジメントするのって難しいんですよ。そのスキルの違いっていうのは、例えば喜んでもらえるデザインをするのと、パートナーと一緒に何かをやるって全く違うことじゃないですか。だから経営マネジメントの要素が入ってくるかどうかが中小企業になるかどうかの違いで。

スタートアップは他人のマネジメントもそうなんだけど、出資をしてもらって、よりその資本を集中投下するようなことをやっていかないといけないので、そこは中小企業とも違うスキルが必要になる。大企業の場合は、もう何万人ていう会社とかだと、仕組みがしっかりあるので、その中でちゃんと出世しないといけないので、時間がかかるっていう。

古長谷:そうなんですよ。大企業は長い…。

中島:なるほど。

橋本:それぞれ時間もかかるし、結構優秀な人が集まってる会社だとその中の競争もすごいことになってるんで。それに見合う報酬とか、待遇があるのかどうかみたいなところは結構リスク。さっきの会社と一蓮托生になっちゃうみたいなのもよく考えないといけないので、自分がね、どのパターンに当てはまってるかっていうのをよく考えることが起業においては大事かなと思います。

古長谷:さっき橋本さんが言ってたように中小企業から個人事業主行ったり来たりっていう、よくデザイン事務所とかで4-5人スタッフさん抱えていて、会社にキャッシュが全然残らなくて、もう疲れちゃってスタッフ一人ぐらいの体制に戻したみたいな聞きます。

橋本:めちゃくちゃ多いですよ。

古長谷:その行ったり来たりでも別にいいんじゃないかなと思っていて。

橋本:全然いいです。全然いいです。

古長谷:「一度始めたらこれを続けなきゃいけない」みたいなことはなくて。ある程度、他者への責任をもってクローズしていったり縮小していったりすればいいんじゃないかなと思うと、大きく失敗しても「試合終了」とかそんな感じではないっていう。

橋本:ない。だからさっきのメンタルの問題もね、「これ失敗したら俺の人生終わりだ!」と思うからなんです。スタートアップは割合的に失敗する確率が高い。その代わり、当たったら大きいっていう世界なんだけど、中小企業を売って、大企業に転職して収まるとか。あるいは個人事業主でコンサルティングやってる会社に、「来ない?」って言われたんで社員になったとか、いろんなパターンがあると思うんですね。それは全然いいし、僕らが若い頃にはそんな世界があるって知らなかったですよね。

中島:知らなかったですね、本当に。もう「決めたらそこ」っていうね。

橋本:いま若い人でもキャリアの相談とかされることあるんだけど。親が、たとえば「公務員やってます」みたいな人だと今の時代のキャリアパスを知らなかったりするので。いろんなパターンが人生設計あるんだよ、うまくいかなかったら変えればいいんだよっていうのを知っておくとね、起業は凄く良い選択肢になるんじゃないかなと。

古長谷:変えてもいいんだよっていうのはすごく大きなメッセージ

橋本:だから個人債務は負わないことです。

橋本&中島&古長谷:(笑)

中島:そこ?

橋本:そこでしょ。だってみんなそこで大変なことになっちゃうわけなんで。僕はないですけど、話に聞くとね、やっぱりマネジメントに無理が出てくるんですよ。他の人に変なこと言い始めるの。だって何億円も抱えてたらそりゃあるでしょ。

古長谷:追い詰められちゃうから。

橋本:追い詰められて変なプレッシャー周りに与えるようになると、優秀な人が辞めちゃって余計会社が駄目になって、自分自身も追い込まれるみたいな世界になるので。個人債務は負わないようにしましょう

中島:非常に重要なメッセージでしたね。

古長谷:ズシンときましたね。

橋本:では、だれプロラジオ第25回。

古長谷:ぶっちゃけ、起業ってどう?でした。

中島:この動画がよかったと思ったらグッドボタンとチャンネル登録、是非よろしくお願いします。

橋本:お願いします。

中島:それではまた次の動画でお会いしましょう。ありがとうございました。

橋本:ありがとうございました。

古長谷:ありがとうございました
 

Hashimoto Masayoshi
橋本将功
IT業界24年目、PM歴23年目、経営歴13年目、父親歴8年目。Webサイト/Webツール/業務システム/アプリ/組織改革など、500件以上のプロジェクトのリードとサポートを実施。その経験を元に、誰でも簡単に効果的なプロジェクト運営を行うことができるツール「マンモスプロジェクト」を開発した。世界中のプロジェクトの成功率を上げて人類をよりハッピーにすることが人生のミッション。