プロジェクトはなぜ失敗しやすいのか? その原因とは

こんにちは、パラダイスウェアの橋本です。

「誰も教えてくれないプロマネのコツ」シリーズ、第二弾の記事です。
今回のテーマは「プロジェクトはなぜ失敗しやすいのか? その原因は何か?」についてです。

 

プロジェクトは失敗しやすい?

前回の記事では「そもそもプロジェクトとは何か」をテーマにお話しました。

結論として、プロジェクトとは「新しいものを作るために行う、スタートとゴールのある仕事」という意味で、限りある資源(人手/時間/資金)を投資して、初めて取り組む物事で成果を上げていかなければならないということをご説明しました。

初めてやることでビジネスとして成果を上げるというのは、なかなか簡単なことではないのはご理解いただけると思いますが、では世の中のプロジェクトはどれくらい成功(あるいは失敗)しているのでしょうか?

 

お時間のある方は実際にググって調べていただけると面白いと思いますが、プロジェクトの成功率/失敗率にはいろんな調査があり、概ね50%-80%ぐらいの幅で失敗していると出てくると思います。

例えば、日経コンピュータが定期的に実施しているITプロジェクト実態調査では「成功率が52.8%」となっていますが、より大規模な国際調査である Standish Group による CHAOS Report では「成功率は29%」とされています。

システム開発プロジェクトの5割が失敗、1700件を独自分析 | 日経 xTECH(クロステック)
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00177/022100001/
Standish Group 2015 Chaos Report – Q&A with Jennifer Lynch
https://www.infoq.com/articles/standish-chaos-2015/

 

ちょっと面白いのは、企業名を出して協力している調査では成功率が高く(失敗率が低く)出ているのに対して、匿名の調査では失敗率が高く出ているという点です。

ITPro の調査では、なんと 94.5% のプロジェクトが深刻な失敗を経験したと回答されており、さらにそのうちの9割が同じ失敗を繰り返しているとされています。

[結果報告]9割がプロジェクトの失敗を繰り返す | 日経 xTECH(クロステック)
https://tech.nikkeibp.co.jp/it/article/Watcher/20111219/376881/


弊社主催のプロジェクト計画Webセミナー資料より

プロジェクトは自然現象ではないため、どうしても回答者の属性や主観、回答方法によって調査結果が大きく変わってしまいますが、もし本当の成功率が 50% でも 5% でも、世の中の膨大なプロジェクト予算や人々の労力が無駄になっているという事実には変わりがありません。

もし周りに何かのプロジェクトをやっている人がいたら、聞いてみるといいでしょう。
正直に物事を言い合える関係性であれば、全く問題なく進んでいる、と回答する人はきっと少ないはずです。

もしあなたがプロジェクトに取り組もうと思うなら、登山のようにちゃんと準備して取り組む必要があると認識しておくことが大事です。

 

プロジェクトはなぜ失敗しやすいのか?

では、プロジェクトはなぜ失敗しやすいのでしょうか。その原因はどこにあるのでしょうか。

これも様々な調査がありますが、概ね「要件定義」で失敗していると見ていいでしょう。
「要件定義」はちょっと専門的な言葉になりますが、噛み砕いて言うと、「何をやるか、何を作るかを決める」ことです。

プロジェクト失敗の理由、15年前から変わらず (2ページ目):日経ビジネス電子版
https://business.nikkei.com/atcl/opinion/15/100753/030700005/?P=2

満足を得られなかった理由の筆頭は「要件定義が不十分」、コストを順守できなかった理由の筆頭は「追加の開発作業が発生」、スケジュールを順守できなかった理由の筆頭は「システムの仕様変更が相次いだ」だった。スケジュールを守れなかったプロジェクトで最も苦労した工程を尋ねると「要件定義」が筆頭に来た

上の引用にもある通り、システム開発のプロジェクトなのに「何を作るか」をちゃんと決めないから追加作業や仕様変更が発生し、何をやるかも決まっていないのに〆切が決めてしまっているからスケジュールも破綻して、中途半端なものが出来上がってバグだらけになったりするのです。

 

失敗原因の割合について、下の図の元になっている調査ではプロジェクトの失敗の原因の 50% が要件定義にある、とされています。次に失敗原因の大きな割合の 17% を占める「スコープ定義(何をいつまでにやるかを決めること)」も要件定義に関連しているので、なんと要件定義はプロジェクト失敗原因の約 2/3 を占めるとも言えるのです。


弊社主催のプロジェクト計画Webセミナー資料より

私は過去たくさんのプロジェクトの炎上対策(火消し)に関わってきましたが、炎上しているプロジェクトはまず間違いなく要件定義が出来ていません。ピクニック気分で雪山に登っているようなプロジェクトでは確実に遭難します。

難しい登山では計画が特に重要なように、もしプロジェクトで遭難したくなければ、ちゃんと計画して準備を行い、適切な装備やメンバーを揃える必要があります

では、どうすればプロジェクト計画の重要な部分を占める要件定義をうまく行うことができるのか? 次回はそのあたりについてお話していきましょう。

 

関連記事

「そもそも」が大事! 「プロジェクトって何?」と訊かれて答えられますか?-誰も教えてくれないプロマネのコツ
https://mmth.pro/ja?p=533

「要件定義の失敗あるある」を回避してプロジェクトを成功させるコツとは?-誰も教えてくれないプロマネのコツ
https://mmth.pro/ja?p=637

 

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Hashimoto Masayoshi
橋本将功
IT業界20年目、PM歴18年目、経営歴8年目、父親歴5年目。Webサイト/Webツール/業務システム/アプリ/組織改革など、300件以上のプロジェクトのリードとサポートを実施。その経験を元に、誰でも簡単に効果的なプロジェクト運営を行うことができるツール「マンモスプロジェクト」を開発した。世界中のプロジェクトの成功率を上げて人類をよりハッピーにすることが人生のミッション。